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​渡り経路の進化プロセス
ーなぜ渡り経路は地球を覆うほど多様になったか?ー

Keywords

​渡り、渡り経路、生活史進化、鳥類、バイオロギング、ジオロケーター、

GPS、集団動態、歴史的制約、適応

Study species

アカモズ、ノビタキ、モズ、カッコウ、その他日本の鳥類

渡り経路はなぜ多様に進化したのか?

 毎年秋になると北から南へ数十億もの動物が数千キロもの距離を移動する「渡り」を行っています。生存や成長に厳しい北域の極寒の冬を避けるために南に渡り、次の春が来ると再び北の地へ戻って繁殖します。数千キロもの長距離移動は多くの危険が伴います。そのため、渡り動物はそれぞれの種で安全な移動経路である「渡りルート」を獲得しました。渡り経路は多様な形で地球上に存在しています。例えば、キョクアジサシは毎年北極と南極を移動します。カムチャツカのカッコウは、ユーラシアの東端からわざわざアフリカまで渡るようです。

 

世界を覆う多様な渡りルートはどのように進化したのでしょうか?

 

東アジアの魅力

 日本が所属する「東アジア・オーストラリア地域フライウェイ」は、多様な島と大陸によって構成され、多様な渡りルートが存在しています(図1)大陸上を似たルートで渡る種が多いアメリカやヨーロッパのフライウェイとは対照的です。

 

東アジアの未知な渡りルートを明らかにしながら、種によって違う渡り経路が進化したかの解明に取り組んでいます

 

全国渡り鳥網羅的追跡プロジェクト

 東アジアの渡りルートの多様性を把握するには、全国で大規模に渡り追跡を展開する必要があります。当然、一人では限界があります。

 

私は、全国に共同研究者・研究協力者を募り、渡り鳥の追跡をできる研究グループを各地に作る試みを展開しています。

 

詳しくはこちらのページ

アカモズの進化と渡り経路の関係

 生物の分布の変遷を調べる生物系統地理学に、渡り経路の追跡を組み込んだ研究です。

 

​内容準備中

Aoki et al. 2021 Migration-tracking integrated phylogeography supports long-distance dispersal-driven divergence for a migratory bird species in the Japanese archipelago. Ecology & Evolution

渡り.png

図1 東アジアの多様な渡り経路の一部。

赤色:アカモズの渡り経路(Aoki et al. 2021 EcolEvol)

黄色:ノビタキの渡り経路(Yamaura et al. 2017 AvianBiol; Aoki unpubl.)

水色:コムクドリの渡り経路(Koike et al. 2016 OrnithSci)

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